「老後、年金だけで足りるのかな…」と不安を感じたことはありませんか?この記事では、2025年度の最新データをもとに、60歳から89歳までの年代別平均年金月額を5歳刻みで詳しく解説します。貯蓄の平均値や中央値とあわせて確認すれば、自分に合った老後資金計画が立てやすくなります。

60代の平均年金月額(2025年度): 約14.6万円 ·
70代の平均年金月額(2025年度): 約15.1万円 ·
80代の平均年金月額(2025年度): 約15.3万円 ·
70歳代の貯蓄中央値: 1178万円

クイックスナップショット

1確認済みの事実
2何が不明か
  • 今後の年金制度改革の影響
  • 将来のインフレ率と実質的な年金価値
  • 個々のライフイベントによる必要な貯蓄額
3タイムラインシグナル
  • 2024年度:年金額改定(前年比2.7%増)
  • 2025年度:年金額改定(前年比1.9%増)
  • 2026年(予測):マクロ経済スライドによる調整の可能性
4今後の見通し
  • 長寿リスクに備えた計画が必要
  • 年金だけでは不足する分の貯蓄・投資の重要性が増す
  • 公的制度の変更に柔軟に対応する姿勢が求められる

このスナップショットから、年金額は増加傾向にあるものの、貯蓄との組み合わせが不可欠であることが見えてきます。

5歳刻みで見る年代別平均年金月額の実態
年代 平均年金月額(全体) 国民年金のみ 厚生年金を含む
60~64歳 約14.2万円 約5.7万円 約14.8万円
65~69歳 約14.8万円 約5.8万円 約14.4万円
70~74歳 約15.1万円 約5.7万円 約14.4万円
75~79歳 約15.2万円 約5.6万円 約14.8万円
80~84歳 約15.3万円 約5.7万円 約15.8万円
85~89歳 約15.4万円 約5.6万円 約16.2万円

この表から、年齢が上がるにつれて厚生年金の受給額が高い層の比率が増えるため、全体平均が緩やかに上昇していることが読み取れます。

年金はいくらもらえる?年代・年収別の平均受給額や老後の備えを解説

2025年度の年金額改定により、年金は前年度比1.9%増額されました(LIMO(資産運用メディア))。このセクションでは、年代別・年収別に具体的な受給額を確認していきます。

60~89歳の5歳刻み平均年金月額

  • 60~64歳:約14.2万円
  • 65~69歳:約14.8万円
  • 70~74歳:約15.1万円
  • 75~79歳:約15.2万円
  • 80~84歳:約15.3万円
  • 85~89歳:約15.4万円

これらの数値は、厚生労働省の令和5年度の統計に基づく平均値です。60~64歳の平均がやや低いのは、一部の人がまだ繰り上げ受給を選択していることや、年金の受給開始を60歳からとしている人の影響が考えられます。つまり、受給開始タイミングが全体平均を押し下げているのです。

なぜ重要か

厚生年金加入期間が長い高齢世代ほど、年金月額が高くなる傾向があります。60代前半で年金を受け取り始める場合、将来の受給額減少リスクと天秤にかける必要があります。

年収別の年金受給額シミュレーション

年収ごとに、将来受け取れる年金額の目安を計算してみましょう。ここでは、厚生年金に40年間加入した場合を前提とします。

年収300万円の場合、年金月額は約13~14万円程度になるのが一般的です(第一生命(保険・金融情報サービス))。一方、年収500万円では月額約16~17万円、年収700万円では月額約19~20万円に増加します。

月15万円の年金を受け取るには、おおむね年収350~400万円程度が目安になります。厚生年金の加入期間が長いほど、受給額は増える設計です。

男女別・婚姻状況別の年金差

女性の厚生年金平均受給額は約10.5万円(2023年度)で、男性の約17.5万円と比べて低い水準にあります(第一生命(保険・金融情報サービス))。

  • 独身女性の場合、国民年金のみの受給が多く、平均月額は約5.7万円
  • 共働き世帯では、夫婦それぞれの厚生年金が上乗せされる
  • 専業主婦(主夫)期間がある場合、第三号被保険者として基礎年金は満額に近づくが、厚生年金部分は少ない
トレードオフ

独身女性は平均寿命が長いため、少ない年金を長期にわたってやりくりする必要があります。一方で、夫婦世帯は片方の年金が配偶者の生活費をカバーできる可能性が高いという構造的な差があります。

年金を月15万円もらうには年収はどれくらい必要ですか?

「年金を月15万円受け取りたい」という目標は、多くの人の共通の関心事です。ここでは、具体的な年収と受給額の関係を解説します。

必要な年収の計算式

年金月額15万円を受け取るための目安は、厚生年金に40年間加入した場合、年収約350~400万円です。この数字の背景には、老齢基礎年金(満額で月額69,308円)と厚生年金部分(約8~9万円)の合計があります。

年収別の年金受給額早見表

年収(万円) 推定年金月額(40年加入)
250 約12~13万円
300 約13~14万円
350 約14~15万円
400 約15~16万円
500 約16~17万円
600 約18~19万円
700 約19~20万円

この早見表が示すように、年収が上がるほど年金受給額も増えますが、増え方は緩やかです。これは、厚生年金の計算式が標準報酬月額の上限(2025年度は65万円)で頭打ちになるためです(セゾンカード(金融・ライフスタイル情報))。

パート・アルバイトの場合の目安

パートやアルバイトで年収が100万円程度の場合、厚生年金に加入していなければ国民年金のみとなり、月額約5.7万円が受給額のベースになります。年収130万円以上のパートで厚生年金に加入すると、年金月額は徐々に増えていきます。

60歳で2000万円貯金している割合は?

2019年に金融庁の報告書で「老後2000万円問題」が話題になりましたが、実際に60歳時点で2000万円以上の貯蓄を持っている人はどのくらいいるのでしょうか。

60歳時点での貯蓄分布

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、60代の貯蓄中央値は約1,000万円です(金融広報中央委員会(公的調査機関))。2000万円以上の貯蓄がある世帯の割合は約2割にとどまります。

  • 貯蓄ゼロの世帯:約1割
  • 500万円未満:約3割
  • 1000~2000万円:約3割
  • 2000万円以上:約2割

2000万円以上の貯蓄がある人の特徴

2000万円以上の貯蓄を達成している人には、いくつかの共通点があります。

  • 会社員として長期間厚生年金に加入していた
  • 退職金を原資に投資(株式・投資信託)を行っていた
  • 住宅ローンを早期に完済していた
  • 浪費をせず、計画的に貯蓄を続けていた
その意味するところ

「2000万円」はあくまで平均的な生活費と年金の差額から導き出された参考値です。実際に必要な金額は住居費や医療費、旅行などのライフスタイルによって大きく変わるため、自分の計画を立てることが重要です。

貯蓄の平均値・中央値はいくら?

年代別の貯蓄データを見ると、平均値と中央値に大きな開きがあることが分かります。これは一部の高額貯蓄世帯が平均値を引き上げているためです。

年代別の貯蓄平均値と中央値一覧

年代 平均値(万円) 中央値(万円)
60代 約1,800 約1,000
70代 約1,800 約1,178

この表から、70歳代の貯蓄中央値が1,178万円である一方、貯蓄ゼロの世帯が約1割存在することが分かります(金融広報中央委員会(公的調査機関))。この格差が、老後資金計画を難しくしている一因です。

一人暮らしと世帯主別の差

一人暮らしの高齢者は、夫婦世帯と比べて貯蓄額が少ない傾向にあります。特に女性の一人暮らしは、年金額が低いことと相まって、経済的に厳しい状況に陥りやすいとされています。

月々の貯蓄目標の立て方

月々の貯蓄目標は、目標とする老後生活費と年金受給額の差額から逆算します。例えば、ゆとりある老後に月30万円かかると仮定し、年金月額が15万円なら、月15万円の不足分を貯蓄や投資で補う必要があります。つまり、年間180万円、20年間で3,600万円が目標になります。

70歳代の貯蓄額は平均いくらですか?

70歳代は、多くの人がすでにリタイアし、年金生活に入っている世代です。この年代の貯蓄実態を詳しく見ていきます。

70歳代の貯蓄分布詳細

70歳代の貯蓄平均値は約1,800万円、中央値は約1,178万円です。しかし、貯蓄ゼロの世帯が約1割を占め、年金だけで生活している人が少なくないことが分かります。

貯蓄ゼロ世帯の割合

金融広報中央委員会の調査では、70歳代で貯蓄が「ほとんどない」(ゼロまたは100万円未満)と答えた世帯の割合は約15%です。この層は、年金だけでは生活費を賄えず、生活保護や親族の援助に頼るケースも見られます。

年金だけでは不足する分を貯蓄で補う計算

平均年金月額15.1万円に対し、総務省の家計調査における高齢無職世帯の平均支出は月約22~25万円です(総務省統計局(政府統計機関))。差額は月約7~10万円。この不足分を貯蓄から取り崩す場合、70歳時点で1,178万円の貯蓄があると仮定すると、約10~14年で底をつく計算になります。つまり、80代半ばまでに資金が枯渇するリスクがあるのです。

独身女性の年金の平均額はいくらですか?

独身女性は、結婚・子育てといったライフイベントの影響で年金額が低くなりがちです。ここでは、その実態と対策を考えます。

女性の厚生年金平均受給額(独身・共働き別)

女性の厚生年金平均受給額は約10.5万円(2023年度)で、男性の約17.5万円を大きく下回ります(第一生命(保険・金融情報サービス))。独身女性の場合、厚生年金に加入していればいくらか上乗せされますが、平均的な受給額は12~13万円程度にとどまります。

国民年金のみの場合の受給額

国民年金のみの独身女性の場合、満額でも月額69,308円(2025年度)が上限です(LIMO(資産運用メディア))。多くの人は平均月額約5.7万円程度の受給となります。

独身女性の老後資金計画のポイント

独身女性は平均寿命が長いことから、長期間の資金計画が必要です。以下が主なポイントです。

  • 60歳以降も可能な限り働き、厚生年金に加入する
  • 少額でもiDeCoやNISAで積立投資を始める
  • 公的制度(生活保護や医療費助成)を把握しておく
  • 持ち家がある場合は、維持費と売却の選択肢を検討する

今後の年金制度とタイムライン

年金制度は毎年見直され、経済状況に応じて変動します。ここでは、過去から現在、そして今後の見通しを時系列で確認します。

  • 2024年度:年金額改定(前年比2.7%増)
  • 2025年度:年金額改定(前年比1.9%増)(LIMO(資産運用メディア))
  • 2026年(予測):マクロ経済スライドによる調整の可能性

年金額は物価や賃金の変動に連動して改定されます。特にマクロ経済スライドが発動されると、実質的な年金額の増加が抑制される可能性があります。

「2025年度の年金額改定は前年比1.9%増となりましたが、これは物価上昇率を下回っており、実質的な購買力は目減りしている可能性があります。」

— LIMO編集部(資産運用メディア)

「金融広報中央委員会の調査によれば、70歳代の貯蓄中央値は1,178万円であり、年金だけでは生活費をカバーできない世帯が多いことが示唆されています。」

— 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」(公的調査機関)

まとめ:老後資金計画で今やるべきこと

60歳代の平均年金月額は約14.6万円、70歳代では約15.1万円と、年齢が上がるにつれてわずかに増える傾向にあります。しかし、生活費が月22~25万円かかることを考えると、年金だけでは月7~10万円の不足が生じるのが現実です。70歳代の貯蓄中央値1,178万円という数字だけを頼りにすると、80代半ばで資金が枯渇するリスクがあります。あわせて、独身女性の年金は平均的に低く、長生きリスクへの備えが特に重要です。日本の年金制度はマクロ経済スライドによる調整が続く見通しで、今の計算が将来も同じとは限りません。だからこそ、60代のうちから少しでも貯蓄を増やし、働けるうちは厚生年金に加入し続ける――この二つが、老後資金の安定に直結します。あなたの場合は、まず自分の年金見込み額をねんきん定期便で確認し、不足額を具体的に算出することをおすすめします。

よくある質問

国民年金と厚生年金の違いは?

国民年金は20歳以上60歳未満の全員が加入する基礎年金で、厚生年金は会社員などが上乗せで加入する年金制度です。老齢基礎年金は国民年金から、老齢厚生年金は厚生年金から支給されます。

年金の受給開始年齢を繰り下げるとどれくらい増える?

65歳からの受給を1ヶ月繰り下げるごとに0.7%増額されます。例えば、70歳まで5年間(60ヶ月)繰り下げると約42%増額されます。

60歳から働きながら年金を受け取れる?

はい、受け取れます。ただし、在職老齢年金制度により、給与と年金の合計が一定額を超えると年金の一部または全部が支給停止になります。

年金の平均受給額は年々変わっている?

はい、変動します。物価や賃金の変動に応じて毎年度改定されます。2025年度は前年比1.9%増でしたが、マクロ経済スライドにより実質的な増加は抑制されることがあります。

自営業者の年金はいくらもらえる?

自営業者は国民年金のみの加入が原則で、満額でも月額69,308円(2025年度)が上限です。平均受給額は約5.7万円程度です。

年金が少ない場合の対処法は?

受給開始を繰り下げる、働きながら年金を受給する、iDeCoやNISAで積立投資を行う、生活保護や医療費助成などの公的制度を検討するなどの方法があります。

老後資金の計画は何歳から始めるべき?

早ければ早いほど有利ですが、少なくとも40代から始めるのが理想です。60歳からでも、働けるうちは貯蓄と厚生年金加入を続けることで、不足額を減らせます。

ゆとりある老後生活費のシミュレーション方法は?

旅行や趣味を含むゆとりある生活には月25~30万円程度かかるとされています。自分の年金見込み額を確認し、不足額を計算した上で、必要な貯蓄目標を逆算します。